夢見るように、考えたい

池田晶子さんの喝、”悩むな!考えろ!”を銘としております。

2013-01-01から1年間の記事一覧

”モテ”と"カースト”。

えー、最近少し気になって考えていることば。”モテ”と””カースト”。どちらも、余り読後感ならぬ、聴後感(?)が良くないコトバだ。ドクサ、ついている言葉かもしれない。どちらも、人間関係をどうこうしよう、という言葉である。人間関係がどうこうなる、と…

年の瀬に。

2013年も大詰めである。時間とは概念的なものである、年齢とは身体のことである、 さまざまに思ってみても先ずはこの体、この心、このなんだかんだでやってきた。この1年を振り返ってみれば、あっという間、という感じはあるが、それなりにいろいろあっ…

人生訓と哲学。(希望や期待を考えるにつけ)

本当の意味の”哲学”といわゆる”人生哲学”と言い習わされるものは違う、と池田晶子さんは繰り返し繰り返しおっしゃった。 そも"哲学”の語からして、"考える”ではなく先人の"考える”を学び覚えること(それ自体はひとつの「きっかけ」とはされていたようだが、…

疑問たち。

当たり前に思っているコトバ、使っている言葉たちが、果たしてどういう意味なのか?ということを、なにはともあれ、まずは考える必要があるなあ、という感覚を、池田晶子さんから学んだ方は多いのでは、と思う。 不肖私も、その一人だ。 まあ、そう思ったと…

”宇宙”は"私”と似ている。

”宇宙”は”私”と似ている。 ・・・そんな言葉が今朝起きたらやってきた。 人は、"私”を探そうとする。わかった事にしたい。"自分探し”という言葉もある。 ・・・一部の人、例えば”池田さん”のような見者にはすごく嫌われたコトバだが。 捜そうとすることがま…

富永太郎。

詩人、というものを真に意識したのは、やはり池田晶子さんを通してであった。”善悪は論理(ロゴス)において結晶化する。” 池田晶子 「REMARK」 1998 Aug.18の項よりとおっしゃる池田さんに詩人の魂を、結晶化することばを見たのだ(ああ、池田さんのお名前…

ユング、小林秀雄。

約15年ぶりくらいで大学時代の友達に会った。山形で先生をしている。よく聞いていた通り、瞬間にあの頃に戻っていた。戻ろう、とは思っていたのか。あったかもしれない。だが作為とは別の”心”の作用で、あの頃に気持ちが強引にタイムスリップした感じだ。…

つながり。

最近この現実の世界や、例えば本を通して感じる過去の精神や出来事との間の繋がり、ということについて考えている。ちいさな自分のこの意識と、広い意味で潜在意識、世界霊魂(うーん、この霊魂の語はなかなか扱いは難しい感じですが)などと過去言い習わさ…

内面。

”私の一生は、無意識の自己実現の物語である。無意識の中にあるものはすべて、外界へ向かって現れることを欲しており、人格もまた、その無意識状況から発達し、自らを全体として体験することを望んでいる。私は私自身の中のこの成長過程を跡づけるのに科学の…

アニマ。

”ユングは自分の一生を自己実現の物語として捉えている。しかし自己実現はよくそう思われているように、なにか未熟で未分化なものが成長や発展していって閑静したより高次のものになるのではない。自己実現とは、文字どおり自分自身になることであり、何か違…

オーラ。

オーラ、というものがある。 あるのか、ないのか、という次元の問いと、あるものとしての技術論があるように思う。 ある、というと、ちょっとスピリチュアル、という話になるのかもしれない。例えばコナン・ドイルが熱中したという心霊学系の。 僕自身が最近…

手段と目的。

引き続きユングを読んでいる。ふと改めてすとんと腑に落ちたことがある。概念はわかっているがピンと来てなかったこと。 つまり、手段と目的は違うということ。手段に淫すれば、生命力の浪費となる。 目的のため手段を行使すれば、生命力に繋がる、あるいは…

昔の自分。

こうしてブログを書いていると、たまに、過去日記を読む。あまり、よまないのだが。 ・・・覚えているようで、ほとんど覚えていない。今日は2010年10月23日の日記を読んでみた。3年前に、自分はなにを考えていたのか。あんまり変わらないなあ。。村上春…

善と悪。

ユング自伝2 p.111より。”仏陀の生涯は自己(セルフ)の現実であることがわかった。そしてその自己が個人の生涯に侵入して、権利を主張したのであった。仏陀にとって、自己はすべての神々を超えており、人間存在と世界全体の本質をあらわす「ひとつの世界(…

そのときあなたはなにを食べた。

罪、というもの。その時あなたはなにを食べた。池田晶子さんの著書を初期によんで、この人は本当のことをいう、本物だ、と感じたのは、冒頭のコラムを読んでのことだ。記憶で書くので定かではないが、JRの脱線事故が発生したとき、JR幹部が鍋かなにかを…

宇野千代。

人生の終わりに後悔することは何か、という質問がある。後悔しないように、できるときにやろう、というのが趣旨であろう。僕の場合はどうだろうか。 友情、というものがある。そういう言葉が在る。友情といっても、考えてみればこれは究極には自分と相手によ…

居酒屋兆治 を見た。

人が人を想う事は、誰にも止められない。正確ではありませんがそのようなことを高倉健の妻役の加藤登紀子がいいます。そして、その加藤登紀子が作詞作曲した曲を高倉健が歌うエンディングが流れる。 映画の役柄ですが、演じる人たちの属性、というか存在感が…

「なぜならどの始まりにも魔力がついていて」。

ヘルマン・ヘッセ、”ガラス玉演技”より。そしてどの始まりにも魔力が宿っていて、それが私たちを守り、生きることを助けてくれる。それならよし、心よ、別れを告げよ、そしてすこやかなれ! 踏み越えよ!(p.345)私たちは朗らかに場所を次から次へと 通り抜…

「私は物語によって生きられる」。

あたりまえなことばかり p.150 池田晶子 ”人は、自分の人生に密着しすぎている、そんなふうに感じることがある。別の言い方をすれば、人は人生を生きるのは自分であると思い込んでいる。”同、p.149”物語を生きているのだというこの自覚は、不可避であるこ…

帰国しました。

昨晩、帰国した。 小林秀雄は1952年(昭和27年)12月、50歳の時、今日出海とヨーロッパへ行っている。朝日新聞特派員も兼ねていたということで、翌年7月までの長期間、一度行くと今度はいついけるかわからないまさに”洋行”ということばが当てはまる旅であっ…

アメリカへ。

前後ありといえども前後際断せり 道元 1週間ほど出張のこととなった。アメリカへゆくのは、初めてだ。バインダーにメモのように日記のように書くようになってどれくらいが経つのか。2006年の11月に英国とオランダに行った時のメモをみた。この頃は池田さんが…

形。

あらゆるものの形は、その精神から派生する。ウイリアム・ブレイクのこの言葉は、最近何にでも当てはまる、と感じている。全ての作られたものは、作りしものの精神の中でまずは形づくられる。その道理に気づいた人間が、”では、この世界そのものも、我々のこ…

過去との出会い。

その時代にいなかったものにとっては、30年前も300年前も同じことだ。 どこかでそのような言葉を聞いた。卑近な例では、流行歌。聞いたことが無いもの(その時代に生まれていないもの)にとってはすごく古い歌も、ちょっと古い(こちらは”新しい歌”とカテゴ…

再び孤独について。

孤独が孤独であるのは、実は贅沢なことなのかもしれない。こんな言葉を見つけた。”一人ではないから素敵な孤独を楽しめる。”先日の集落での殺人事件、既に世間では忘れ去られた観があるが、あそこでの悲劇は、集落での存在感、というものが自らの欲するもの…

目的。

人生にとって、目的とは。池田晶子さん流にいうのであれば、そも”人生”とは、そも”目的”とは、となるわけであるが。。 ”目的”は、たぶん本質的にはあっても無くても”此の世”にとっては関係のないものだ。 知ったこっちゃない。 そもそも相手に、ならない。 …

表現を、するために、私は私を追い込むのだ。

”表現するとは、己を圧し潰して中身を出す事だ、己の脳漿を搾る事だ・・・・・・・・” 小林秀雄は、「表現について」でこう述べる。 すさまじい覚悟だ、とヒトゴトのようにいっていいのか。自分は、どうだ。どうなのだ。”例えば、私は何かを欲する、欲する様な気がし…

疑うことと考えること。

似ていることばがある。ダブっている、考え方がある。解釈、その人がどう考えたいかで、変わってきたり、深まったりする概念がある。 小林秀雄が、その評論のなかで、そうした概念を並べて、”考えた”。曰く、知ることと、考えること。似て非なる言葉、そして…

孤独。

さて、今週考えていたテーマである、”孤独”について。そもこのテーマを考えたきっかけは、山口県の限界集落で、近隣の6人を撲殺した事件が発端だ。”つけ火して 煙りよろこぶ 田舎者”記憶で書いているので、漢字その他、正しいのかは心もとないが、犯人と目…

欲望。

今週は、”孤独”について考えていたのだが、高峰秀子の本、正確には高峰のことを書いた養女の斉藤明美氏の本を読んでいたら、欲望について書いてあったので、そちらに変更しようと思う。 ”欲望は、海の水と同じで、飲めば飲むほど喉が渇く。”p.49 斎藤明美 高…

心持。

吉田満 病床断想 を読んだ。P.109”今踏みしめているこの人生こそ、唯一の真正のものだと、自ずから確信し肯定している。別に苦情をいう必要もない。 これは、多少の戦争の経験のあいだに体験した、現在を充実して過ごすこつかもしれない。「われ事にお…