2012-01-01から1年間の記事一覧
光陰矢の如し、日々年々その言葉が実感せられる特にこの年の瀬、年齢を重ねるというは身体の変化とともに1年を早く感じる感覚の加速ででもあるようだ。しかしまあ、それだから余計に、というか、慣れを捉えて日々の歩みを少しでも確かなものにしたい、という…
道を楽しむ,と書いて”道楽”。この言葉に染み付いたドクサは決してポジティブとは言えないのだが、しかし実は自らが好きでやっていることを対外的に恥ずかしげに、そしてどこか自信を持って表明するときの言葉でもある。道楽、ですがなにか?好きでやってい…
ファウスト、という物語がある。気が付くとそういえば僕がこのブログでタイトル絵に採用させていただいているのもそうであったのだ。そんなことを思い出したのも我が敬愛する絵本作家、ホフマンの”くまおとこ”がめでたく再刊、されたからだ。くまおとこ―グリ…
池田晶子さんの文庫本、”考える人”を取り敢えずは通して読み終わった。池田さんの唯一の文庫、と思って居たが勘違いで、”僕が持っているうちで”ということだった。ソクラテスシリーズがあったのだった。昨日古本屋でソクラテスシリーズを見つけて気づいた。…
神戸の実家に帰っておりました。2008年の5月17日にこのブログを立ち上げた時は、なんとなく池田晶子さんの書物(口伝=オラクルといいたくなる書籍群)に触発されてちょっと考えてみたいな、自分なりに、と思っていました。ミーハーでどうしようもないものぐさ…
はてさて。”益体も無い”ということばがある。あまり口に出していうことはないが、どうしようもない、といった意味だと思っている。”ユリイカ!”という言葉もある。エウレカ!という場合もあるようだが、有名な雑誌のタイトルにも使われていることからも、子…
引き続き、”考える人”を読んでいる。考える人―口伝(オラクル)西洋哲学史 (中公文庫)作者: 池田晶子出版社/メーカー: 中央公論社発売日: 1998/06/01メディア: 文庫 クリック: 9回この商品を含むブログ (23件) を見る”フッサール、ハイデガー”の項の初め、ここ…
さて今週はいささか精神的に参っている。救命具を掴むように、池田晶子さんの唯一の文庫本”考える人”をカバンに放り込んで電車通勤。考える人―口伝(オラクル)西洋哲学史 (中公文庫)作者: 池田晶子出版社/メーカー: 中央公論社発売日: 1998/06/01メディア: 文…
酒井駒子の新刊を購入。”はんなちゃんがめをさましたら”はんなちゃんがめをさましたら作者: 酒井駒子出版社/メーカー: 偕成社発売日: 2012/11/05メディア: ハードカバー クリック: 1回この商品を含むブログ (7件) を見る今の日本での絵本作家としては大変気…
生とはなんであるか。人と物との違いとは。 死を前にしたとき、”少し前に目の前にいた「人」”と、 もう二度と触れ合えない、という事実と向き合って、それをなんとか”様式”で”自らの気持ち”を、整理し、落ち着かせるもの、それが”葬儀”であろう。葬式は”死者…
アイルランドに生まれ、ある時期からアイルランドに還ることなく亡くなった作家、ジェイムズ・ジョイスの”ダブリンの市民”を読んだ。ダブリンの市民 (岩波文庫)作者: ジョイス,結城英雄出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2004/02/19メディア: 文庫購入: 2人 …
カントの墓碑銘にはこうあるという。 ”私がそのことを思えば思うだけ、 私の心を1つの尊敬の念をもって みたすところのものが二つある。 それは、わが上なる星の輝く大空と わが内なる道徳法則である。” 道徳法則のことも重要であるが、我が池田晶子さんに…
高倉健さんのインタビューで、こんな言葉があった。”人に気をもらうからこそ、自分が動けるんです。” 高倉健インタヴューズ作者: 野地秩嘉出版社/メーカー: プレジデント社発売日: 2012/08/10メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 3回この商品を含むブログ (…
この世にこうして生を受けたからには、この世を去る時はすこしはこの世を良くして去りたい。 ・・・というようなことを述べられていたのは誰であったか。どなたの言葉かは忘れてしまったが、その考え方には共感した。 様々な欲にまみれて生きている。 すべて…
ソウルメイキングという言い方がある。池田晶子さんは、”経験と時間を織り込みながら、 魂であるところの人生を練り上げてゆく” (あたりまえなことばかり P.213)とおっしゃっているが、つまりは人生とは、自ら魂を創り上げてゆくこと、といえるだろう。 だ…
池田晶子さんが、40歳を迎えられたのは取材中のウイーンであったが(2001年哲学の旅)、40歳を越えて考えることが得も言われず面白くなってきた、と述べられ、歴史、というものに興味がわいてきた、と述べられた箇所があったように記憶する。ちょっ…
最近の本の購入から。 最近は漫画の購入を控えるようになった。 いや、引き続き読んではいる。子供の頃は、漫画を読んでいるときはなんとなく気詰まりであった。本も好きでよく読んだので、”マンガなんて読んでいないで、本をよめ”と言われることはなかった…
ヘルマン・ヘッセ最後の長編小説にして主に本作にてノーベル賞を受賞したという「ガラス玉遊戯」を読了した。ヘルマン・ヘッセ全集 (15)ガラス玉遊戯作者: 日本ヘルマンヘッセ友の会研究会出版社/メーカー: 臨川書店発売日: 2007/07メディア: 単行本 クリッ…
好きでいろいろと昔話や絵本なぞを見るのだが、”こども向け”に厳しい現実や、”見せたくない”という部分を主観的に削除されることがあるのが昔話の宿命である。例えば白雪姫。最後は継母は(初めは実母だったという話を聞いたが)鉄の靴を履かされ、焼き殺さ…
昔はよく気に入ったモノを探して買い物などへいったが、最近は”気に入った言葉”を逍遥し探索する、というキブンである。新聞、雑誌、本。読んでいる中で、気に入った言葉があれば嬉しい。書き写すなり、切り取るなり、する。新聞、雑誌であれば、映像(写真…
苅谷剛彦”階層化日本と教育危機”を読んだ。階層化日本と教育危機―不平等再生産から意欲格差社会(インセンティブ・ディバイド)へ作者: 苅谷剛彦出版社/メーカー: 有信堂高文社発売日: 2001/07メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 90回この商品を含むブログ (…
転生、という考え方がある。これは体が魂の容れ物と見ることで成り立つ考え方だ。 輪廻転生、の転生だ。生まれ変わってみみずになるのはいやだ、というあれだ。ソクラテスの想起説、出来ることは元から知っていることを思い出すこと、というのも、この考え方…
ガラス玉遊戯 を読んでいる。ヘルマン・ヘッセ全集 (15)ガラス玉遊戯作者: 日本ヘルマンヘッセ友の会研究会出版社/メーカー: 臨川書店発売日: 2007/07メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (1件) を見る前回どこかで”ガラス玉演戯”と書いたよ…
期限が来た”アウトサイダー”を図書館に返却し、そのなかで紹介されていたヘルマン・ヘッセの”ガラス玉演戯”を受け取ってから、なんとはなしにふらふらと哲学のコーナーへ行った。そこでまたこれもなんとなく手に取ったのが高橋巖”神秘学入門”。神秘学入門 (…
コリン・ウィルソン著”アウトサイダー”を読んでいる。 アウトサイダー (1957年)作者: C.ウイルソン,福田恒存,中村保男出版社/メーカー: 紀伊国屋書店発売日: 1957メディア: ?購入: 1人 クリック: 8回この商品を含むブログ (4件) を見る2読めとなる。195…
宇宙というもの、これは”この世”といってもいいのかどうかも含めて、それが”一番初め”というものを持っていたのかどうか、ということがよくわからない。この問題を考えるとき、昔は”神”を用いることとなっていた。 では神が生まれる時はどうなっているのです…
エアコンなしで寝ている。これが普通なのかはよくわからない。寝苦しい、直ぐ眼が醒める、ということはない。夏は朝しか頭が働かない、という思いがあるので、早く起きたいと思っていたが、通常の休みの日と較べてもより眠っている。暑さで体が疲れているよ…
とはいえ、「愛犬が箱根で狛犬をしておりますもので」とは、やっぱり大きな声では言えないなあ。この諧謔は、人生と宇宙の絶対不可解に、一度完全に打ちのめされた経験のある人にしか、通じない。信じるか信じないかという話ほど、物事をつまらなくするもの…
早朝から、暑い。あついと、頭が、ほとんど働かない。早朝でさえ、そうだ。そんなときは、夏休みにピッタリな娯楽映画でも見るか、ということで、 録画しておいた映画、”タイタンの戦い”を見た。基本的には、事前情報なし。主演俳優のことや、後付で3D化し…
ヨーロッパ退屈日記 (新潮文庫)作者: 伊丹十三出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2005/03/02メディア: 文庫購入: 8人 クリック: 49回この商品を含むブログ (146件) を見る内田樹氏に紹介されていたこの本を手に取った。20代の伊丹氏の美意識。鼻につくところも…