夢見るように、考えたい

池田晶子さんの喝、”悩むな!考えろ!”を銘としております。

2011-01-01から1年間の記事一覧

ひきつづき。

昨日は松本元大臣について考えた。なにか後味の悪さが残った。なんだろうこれは。傲慢な松本氏を批判しているようで、結局は自分が高所から松本氏を見下している、政治家を見下しているからではないか。マスコミが政治家を批判するのを見て思うこと。”では批…

あらまあ、研修!?

近々研修を受けることになった。お題の本を渡されて驚いた。 なんとプラトン、”ソクラテスの弁明・クリトン”(岩波文庫)。こ、これは。会社の研修と思っていたが。一瞬虚を突かれた。そしてテーマ。なぜソクラテスは従容として死を選んだのかを考えよ。おお…

思考の連鎖。

男性の思考、女性の思考、というものはあるのだろうか。直感的には、その類型、癖、臭い、というより、女性にはこの感じは出にくいだろうなあ、と思うものはある。それはどうしようもない、しょうもなさ、もうどうにもこうにも、こうならざるを得ない、でも…

植草甚一スタイル。

「植草甚一スタイル」という本を買った。 名古屋駅のJUNK堂。ここは数年前のオープンだが、神戸の本店?は高校生時代からよく行っていたので、なんだか懐かしくて結構行っている。マンガはないのだが、新刊であればどうせビニールカバーがかかっているし、美…

池田さんとTV.

池田晶子さんはTVをほとんど見なかったと聞く。 そして全体的な感覚からすると、子供の頃マンガを読んだり、ということはあまりなかったのではないだろうか。個人的な話で恐縮だが、僕も”名犬ラッシー”が大好きであった。その嗜好の共通点が池田さんを身近に…

GWに考えること。

今年のGWは9連休、と思っていたら、葬儀のため2日間東京へゆくこととなり、連絡等で計3日間がつぶれた形になった。とはいっても基本は休みなので、新幹線の中では本をガンガンよむべと思い絵本x2、文庫x2前日BOOK OFFで購入した袋そのままに持ち込むんだ…

五百羅漢図 独りで描いた九十四巾。

現在江戸東京博物館にて開催中の狩野一信”五百羅漢図”展へ行った。実物を見て、解説を読んで、感じるものがある。狩野派に連なるとされる一信であるが、狩野派、と聞いてイメージされる御用画家、という事実はない。10年間で100巾の作成を目指したとされるが…

最近の本選び。

最近の本選びは苦しい。もう3年にもなるか、(2008年3月23日とメモにあったからもう4年目だ、早いものだ)中古住宅へ移り住んだ。社宅取り壊しを受けてだが、前の住まいと比較的近い場所である。僕は神戸生まれなので、名古屋の土地の考え方はあまりわから…

自粛とガンバロー。

大震災後によく聞く言葉として、”自粛”と”がんばろう”がある。 今個人的にこの言葉を聞くと、本来ある言葉の意味と、それ以外の薫燻した意味の両方を感じる。詩とは言葉本来の意味を煮詰め、浮かび上がらせ、救い出す作業だろう。本来の詩のなかにいる言葉た…

黒法師、仙人の舞。

最近は春になるととみに植物が気になるようになった。もともとは虫や動物が好きだったのだが、ここ何年か植物に惹かれている。母親も考えて見ると植物好きだ。ゼラニウムが好きなようで大鉢を何鉢も持っている。昔はハイビスカスやブーゲンビリアもあった。…

再び園芸DAYS.

名古屋市にある東山動植物園へ行った。会社の行事の一環であるが、行事のあとひとりで園内を歩き回った。 ここの植物園には温室がある。昭和12年の溶接を利用した最初期の建造物ということで、国の重要文化財になっているとのこと。 ”東洋一の水晶宮”(うろ覚…

園芸DAYS.

すっかり春めいてきた。というより春爛漫というやつか。桜も満開だ。花見もライトアップは無いようだが昼間なら良く見える。桜は直ぐに散る。それが特攻精神を美化するとしてアメリカが日本人の桜好きを危険視したというのをどこかで読んだ。確かに、あっと…

辞世の句。

池田晶子さんの辞世の句、と言えば”さて、死んだのはだれなのか”となるだろうか。墓に記すのではなく、自著の最後に欣然と記されているのもまた池田さんらしい。同じ文章のなかで述べられているのは、ラテン語での一句、”次はお前だ”。”他人事だと思っていた…

辞世の句2。

昨日書いた記事にちなみもう一句。読売新聞読書欄から。”家族の歌”河野裕子・永田和宏死の前日、意識の混濁した裕子さんの最後の歌を書き留めたものという。 手をのべてあなたとあなたに触れたきに息が足りないこの世の息が正にこの世を去られるまぎわの歌と…

新しい出会いとなつかしい出会い。

いささか陳腐な言い回しになるが、本を読む、ということはその作者の内面と深く会話している感じとなり、自分の魂が作者の魂と出会っている、という感じがする。出合って、会話をしているわけではない。また、作家自身がこちらを認識しているわけではないな…

祈り2。

ユルスナールの墓碑銘 人のこころを生ぜんたいの大きさにひろげ給うおん者に、 うけいれられんことを本人が生前に選んだことばであるという。須賀の生前最後に出版されたこの本の最後、須賀はこう記す。 もうすこし老いて、いよいよ足が弱ったら、いったいど…

祈り。

須賀敦子を読んでいる。タイの空港で、パスポートコントロールが混んでいたので、「ミラノ 霧の風景」を、そしてここ数日は「ユルスナールの靴」を。ミラノ霧の風景 (白水Uブックス)作者: 須賀敦子出版社/メーカー: 白水社発売日: 1994/09メディア: 新書 ク…

新聞の、いいところ。

池田晶子さんを気取るわけではないのだが、TVをあまりみない。結果的にそうなっているだけで、特別くだらない、と思っているわけではない。基本的に映像は好きだ。視覚系の人間であると自負しているし。お笑いも好きだ。関西人だからなのか、お笑いをくだら…

2月もなかばを過ぎて。

まだまだ寒いのだが、昼間の太陽はぽかぽかと気持ちよい。2月も半ばを過ぎた。23日の確か夜には池田晶子さんが46歳と半年の生涯を終えられた日だ。今年も又、その日が近づいている。池田さんは魂、の語にこだわられた。魂、という語がなんらかのあわい…

ああ、そうか。

大澤信亮「神的批評」を読んだ。前回ここの記事を書き終わって”池田晶子”のキイワードを検索すると、大澤氏がご自分のブログで池田晶子記念”わたくし、つまりNobody”賞を受けられたことを記載されているのをみつけた。同日図書館で予約していた本が届いた…

大相撲を、怒れない。

八百長問題、がかしがましい。かまびすしい、といってもいい。池田晶子さんの生活は、”新聞見ない、TVもほとんど見ない、週刊誌なんてもっときらいだ(by残酷人生論)”となるわけだが、そういう生活でも伝わってくる問題があった。無論連載を持たれてい…

2月。

2月になった。池田さんが亡くなられた月であることを改めて思う。 池田晶子をやっているこの感じ 魂とは何か さて死んだのは誰なのか46歳と6ヶ月、2007年2月23日夜、大風の止まない東京にて池田さんは亡くなられた。それからもうすぐ4年が経とう…

人生の思索  池田晶子のことば

だって、「考える文章」ということでしょう、貴方が生涯かけて追究し、実行してきたもの、それは間違いなく、考えることそのものの言語化なのだ。いや、「考える」を「感じる」と言ってみても同じことだ。精神としての我々が、生きて在ることに触れる瞬間こ…

美。

人間は本来美しいものが好きである。美しいものは売れる。 ピニンファリーナ先代経営者のことば美しいものが欲しい、おいしいものを食べたいというのは本能。イタリア人は個人の幸福を徹底的に求める。 奥山清行 ムーンショット デザイン幸福論 読売新聞の著…

表現。

生活しているだけでは足りぬと信ずる処に表現が現れる。表現とは認識なのであり、自覚なのである。いかに生きているかを自覚しようとする意志的な、意識的な作業なのであり、引いては、いかに生くべきかの実験なのであります。 小林秀雄 表現について 全集18…

2011年。

新しい年になった。こりゃ誰だ、この歌なんだ、おおみそか(うろ覚えのサラリーマン川柳)という状態であった。前は例えば生まれたときからあった家の宗教に反発するかの如く、紅白というものを意地でも見ない、というスタイルで、早々と眠っていたが、昨晩…