夢見るように、考えたい

池田晶子さんの喝、”悩むな!考えろ!”を銘としております。

2009-01-01から1年間の記事一覧

こころ。

こころ、とはなにか。糸井重里”インターネット力”より。人間社会の変化 農業社会 食べ物を持つことが目的 工業化社会 モノ・力を持つことが目的 情報化社会 コト・知恵を持つことが目的 魂(スピリット)の社会 →所有することから自由になって魂の満足を求め…

ああ、池田さんの絶版本が・・・。

”楽しいお墓Watching”といえば池田さんだが、近くに墓地らしきものが余り無い凡人たる僕は、おとなしく古本Watchingである。気になる本をAmazonで登録して、安くなるのを気長に待つ。いわばスーパーの半額を気長に待つスーパーのそばに住んでいる主婦と類似…

人間の魂。

池田晶子さんの著書に、そのものずばり"魂を考える”というものがあり、それを読む前は魂ということばは、そこにそのとおりあるもの、としてことさら自分の中で取り上げることは無かった。池田さんは”魂”の語を、それまで”精神”と言っていたことではなんだか…

蚊に咬まれる。

「気まぐれ美術館、セザンヌの塗り残し」を引き続き読んでいる。画家の寺田政明さんの広大な庭のことが書いてある。 (眼の中の河、P303)広大な庭に藪蚊が発生する。 画家のアトリエは別宅だが、そこにも勿論発生している。”「ですがね、こう、尻をパチンパ…

風景の一期一会。

絵を媒介として、散歩や旅の途上で出会うあらゆるものを、「私の人生の一瞬と見立てて」その時間を着実に生きている。小林秀雄さんがいつか私に、「洲之内って人は今一番の批評家だね」と言ったのは、おそらくそこにあるのだと思う。 白洲正子 (「波」1983…

2つの神話の、追悼。

池田晶子さんの著書に引用されていたことをきっかけに、ユングの自伝を図書館で借りた。みすず書房の古い本で、近くの図書館にはなく、取り寄せてもらう。ふだんは書庫にあることを示す緑色のシールが貼ってある。 借用期間を2回延長したら、一度は返さなく…

検印は本当に作者が押したのか。

開館早々の図書館へ行った。開館直前は、ドアの前で待っている人々がたくさんいて、その中に入るのはちょっとイヤな気がして、車の中で足を伸ばした。3-4分くらいか。最近はまっている、絵本関係、ユングの借用期間延長。2つの手提げがいっぱいになった。帰…

有るとは何か、さて生きるのは誰なのか

元古本屋の作家、出久根達郎氏の本を読んでいて、”棚を作る”ということを知った。古本屋は自らの嗜好に合った本棚を作るため、新刊本を購入し、自分の店に1−2割引で並べていたという。 無論赤字である。客への還元である。店を好きになってもらいたいがた…

手塚治虫、宮崎駿、父子相克。

手塚治虫の新宝島(復刻版)を購入。宮崎駿は、本書がその後の日本漫画界に与えた影響を認めつつ、手塚が作ったアニメーションは、ヒューマニズムを売り物にしているが為詰まらない、と切り捨てる(09年4月読売新聞インタビュー)。雑多で、夢があって、しかし本…

池田晶子の絶縁状。

池田晶子さんからの絶縁状を受け取った。池田さんは自著への読者からの手紙にまめに返信されたと聞く。 残念ながら僕は池田さんの生前にご自身へ手紙を書くことはなく、 どんなにしょうもない感想でも、自身の心からの感動と感謝(それがあることに関してだ…

中村元氏のこと。

哲学者・仏教学者の中村元氏のことを知ったのは、やはり池田晶子さんの著書、”魂とは何か”からであった。”学問の仕事は、あくまでも、体験を論理により普遍化することにある。そうでなければ、学問をする理由がどこにある。” 魂とは何か P.195 『古い名前ー…

裁判員制度。

裁判員制度が始る。この制度が出来た理由がどうも腑に落ちない。そうだそうだおかしいよな、という文章には良く出会うが。昨日の読売新聞(名古屋版)に、いわゆる専門家の意見を見つけて、そうか、そういうことになっているのか、一般的には、ということが…

車のこと。

若い人、つまり学生や就職後間もない人たちの間で車の購入意欲が落ちているという。車の魅力を知ってほしい、などと車メーカが知恵を絞るが、人の考えたことに素直に何も考えず乗っかる、というのもなんだか芸がない。連想するのは麻生総理。マンガ好きであ…

池田晶子さんとネット。

”14歳からの哲学”等を世に出されたトランスビュー代表の中嶋廣さんの文章を読む機会があった。池田さんはやはりネットのことがお嫌いで、だからネットで文章を綴るのは気が進まない、と。亡くなられた直前の1月20日に実施された最後のサイン会、『14歳の君へ…

高島野十郎。

高島野十郎を評した米倉守の文。これが高島の画というものを非常に明確に切り取り、活写していると思って書き写したのだった。以下、引用してみる。尚、この文そのものは多田茂治”野十郎の炎”P.177に引用してあるものの孫引きとなる。「生きた人間にはじめて…

死とはなにか。 BY池田晶子。 リベンジレビュー。+私とはなにか。 も。

Amazonに投稿したレビューが、やはり長すぎたか。掲載されず。 懲りずに短くして投稿。又載らないと、ちょっと哀しいので念のためここに再録しておく。 池田晶子の真・善・美。今回刊行された3点の”最後の新刊”。魂、私、死。言うまでもなく池田さんがその著…

死とは何か さて死んだのはだれなのか BY池田晶子 を読んで。

1週間ほど東京へ出張。PCへの投稿が困難な状況ではあったが、これを逆にいうのであれば、生活をごくシンプルに出来る好機、と捉えることもできるだろう。そんな事前の思惑どおりにはやはり行かなかったが、新聞も読まず、TVも殆ど見ず、研修終了後あいた時間…

心。 そして早く出してほしいぞ、”死とは何か””私とは何か”BY 池田晶子

運命を拓く 天風瞑想録(講談社) 中村天風 P.120より 大いなる哉 心や 天の高さや 極むべからず 而(しか)も心は 天の上に出ず 地の厚きや 測るべからず 而(しか)も心は 地の下に出ず 日月の光や こゆべからず 而(しか)も心は 日月の明の外に出ず 天地…

蝋燭。高島野十郎。

池田晶子さんの文章を読んでいて、いろいろな箇所に膝を打つ思いを持つことが多いのだが、これは正確な引用ではないのだが、学者とは自分の学説を掲げて人生に臨む者である、というような文章があった。池田さんの場合、本来哲学学者と呼ぶべき、人の哲学を…

睦田真志氏の悟りと解脱。

睦田氏の本、”死と生きる”を読んでいて、氏が”悟り”と"解脱”について自ら納得し、書いた文章に非常に打たれるものがあり、先日図書館で、受験生、学生の皆さんに混じって、ノートに書き写した。書くことで理解しやすくなる、ということを先日書いた。読むと…

読書の技術。

”書物が書物には見えず、それを書いた人間に見えて来るのには、相当な時間と努力とを必要とする。人間から出て来て文章となったものを、再び人間に返す事。読書の技術といふものも、其処以外にはない。” 小林秀雄こうして、物事に寄り添い、とことん考えた人…

正直者は馬鹿をみる。

正直者は馬鹿をみる、と言っているときの人の顔は、とても卑しいだろう。自分は正直である、とわざわざ人に言い募る。その必要がどこにあるのか。自分は馬鹿をみるような人間ではないのだ。わかってくれ、自分は人に誇るような正直なよいことばかりする人間…

獄中のソクラテスと市井のソクラテスの会話:死と生きる(池田晶子、睦田真志)

下記のレビューをAMAZONで行った。日記に再録します。池田晶子さんの著書を読んで、なぜソクラテスが従容として刑死を受け入れたか、の理由に付き、考えた。1.自らの善を確信していたこと2.裁判とはこの世(=自分以外の)のルールであり、究極は自らの…

魂とは何か 池田晶子 を購入。

亡くなって昨日で丸2年になった池田晶子さんの本、 "魂とは何か”を購入した。命日にこの本を出す、というのが出版サイドのこだわりであり、命日にこの本を購入することが、読者としてのこちらのこだわり、ということになるのだろうか。魂を考える”は持って…

魂とは何か さて死んだのは誰なのか (さて死んだのは誰なのか) 池田晶子本日発売。

ぼんやりと池田さんの命日を迎えていたら、素晴らしい企画があることを知った。2007年2月23日に亡くなった池田晶子さんの著作が本日発売ということなのである。最近ぼんやりして情報収集を怠っていたのであるが、先ほど気づいた。 法蔵館より発売され…

京極夏彦氏講演へ行った。

昨日は、名古屋某所にて実施の京極夏彦氏の講演へ行った。 KODANSHA NOVELS版 姑獲鳥の夏 の出版は1994年で、評判になっていたこの本のことをその年の終わりに”このミステリーがすごい”で知って、主にタイトルに痺れて(知らない妖怪だったので)購入したの…

もうすぐ3回忌が近づく

異常に暖かい日が来たと思えば、その翌日には車窓から見た 関が原の一面の雪景色。しかし、空気は確かに春の気配を孕み、良く晴れた湖畔の公園では 梅が咲き誇っていたりする。”ああ、季節がまた巡ったのだ。””もう三回忌が近づく。早いものだ、と心のなかで…

知るものは言わず、言うものは知らず。

諸君の精神が、どんなに焦燥な夢を持とうと、どんなに緩慢に夢見ようとしても、諸君の心臓は早くも遅くも鼓動しまい。否、諸君の脳髄の最重要部は、自然と同じ速度で夢見ているであろう。 様々なる意匠 小林秀雄大いなる一の一部であること。自然と自分を切…

哲学者とは。

哲学者とは、つねに恒常不変のあり方を保つ存在(イデアとしての真実在)にふれることのできる人びとのことであり、他方、そうすることができずに、さまざまに変転してやまぬ事物のなかでさまよう人びとは哲学者ではない、ということであれば、いったいどち…

人と比較する心=苦しみの元凶.

人と比較する心=苦しみの元凶ひとよりも多い時間(日にち)はたらいた、という執着 →これがないと心配になる。同属の中で、常にほかよりなにか抜きん出た、あるいは すくなくとも人よりいい、と自分(勝手)で信じられる 自己への説明項目、言い訳項目を、…