夢見るように、考えたい

池田晶子さんの喝、”悩むな!考えろ!”を銘としております。

ヒノキ‘グロボーサバリェガータ’を購入。

Chamaecyparis Obtusa‘Globosa Variegata’

最終樹高 1メートル  最終横幅 1.2メートル
和名 ヒノキ‘グロボーサバリェガータ’
年間成長量 0.1メートル 

鱗葉はやや幅広で短い、淡い緑で目に優しい色を持っている。
枝葉はやや粗く密な球形とはならないが全体を眺めると球形と言った感じの品種。

ヒノキの仲間なので国内の気候風土に合った強健種。
淡いグリーンに白斑が入った柔らかでソフトタッチが大変美しく雅やかな雰囲気を感じさせる品種。

斑入り種なので完全日照環境は苦手で、やや日陰がある場所、又は半日陰地に向くので住宅の北側などへ特にお奨め、特別な管理も入らず無精な方への推奨品種。刈り込まずとも自然と球形に仕上がる樹形も大変魅力がある。
半日陰地では最有力品種。

花工房 コニファーショップ のHPより転載。

学名は”グローブ状に丸くなる種類”とでもいった意味であろうか。

コニファー、というものが、ホームセンターの花コーナーで販売されており、社宅暮らしのもの寂しさもあって購入したのが何年前になるのだろうか。

数百円で買った”ウィルマ”は見る見る大きくなり、植物を大きくすることの楽しみ、そしてそれは見る見る成長し、みるみる枯れてゆくアサガオ等の1年生の花の儚さとはちがう、ということを教えてくれた。

嬉しくなって、丸く刈り込んだコニファーや、綺麗なブルーのコニファーを相次いで求めた。築40年の社宅の勝手口に、バラバラと並べては”まるで庭のようだ”と独り悦に入ったものであった。

しかし、数千円張り込んだ木は、植え替えによって簡単に枯れた。育つ楽しみと、枯れる悲しみも又、教えてくれたといえるのだろうが、余りにも唐突、の感があった。このあたりの木は植え替えは難しいな、という印象を持った。

しかし、数百円で買ったウィルマは育ち続け、1Mを超える高さになった。自分で買った木が育つ、という感覚、これはなんとも言えず楽しいものだという印象も又、貰っていた。

夏になって、愛知の過酷な暑さがピークになる盆休み、旅行等で心配なのは木が水切れで枯れないか、ということである。実際2年前の夏休み、ウィルマは枯れ始めた。なんとも寂しくて、どんどん枯れてゆく木に水を遣り続けた。殆ど枯れた状態であったが、一部は緑色が残った。残り続けた。

ウィルマは今も枯れずに、新居にやって来た。新居といっても社宅を壊すから、とあわてて探した中古住宅であるが。葉は枯れた部分が目立ち、鑑賞価値的には非常に悪いといっていいかもしれない。
先端部の成長点は枯れて、もう上へは伸びないようだ。しかし枯れてはいない。木を育てる前は、木に人格(木格?)がある、或いは木の精、という発想に距離感を感じていたのだが、今は各木毎の個性、それが自分に投影されると、”人格”あるいは”精”とでも言いたくなる精神空間の存在を感じる、というか、考えてもいいのかな、という感覚になっている。そしてその感覚は、一気に世界の生命、周りの生命感を変えた。木が、草があるところに生命がある。
周りには生命が満ち溢れている、という感覚。この広がりは心地よいものである。

日本人的な汎神論、とは、このような自由な”生命感”の別名なのかもしれない。西洋的な厳格な裁く神とは違う神のあり方。

そんなある日、花屋の木コーナで、12000円もする木の苗を見つけた。”ピセア プンゲンス ホプシー”との名札がある。妙に高い木だなあ、との印象が心にのこり、ある日名前をメモして調べて見た(とても覚えられないので)。 Picea pungens‘Hoopsii’。
コロラドトウヒ。この木の情報から広がって、コニファーとは針葉樹のことであり、又ホプシーは”コニファー好き”がいつか植えたい、と夢見る、管理の難しい上級者向けの木であることを知った。


そして、”ウィルマ”や”ゴールドクエスト”が突然の枯死を起こしやすい品種であることも知った。ああ、そうか、と思った。

ウィルマは枯れやすいのか。では枯れにくいのはなにかな?どんな種類があるのかな?一気に興味は広がった。

深い世界である。そして少しマイナーな感じではある。少し知識を持ってみれば、花屋の店先にいる木たちの殆どはウィルマ、あるいはゴールドクエストだ。挿し木で簡単に増えることも知った。そして大きくなる木、余り大きくならない木もある。葉の色は特に気になった。ホプシーの白みがかったダーググリーン、といった色合いは、見ると心が休まる感じである。人気が高い、というのも頷ける気がした。

そんなこんなで、花屋に行くのが楽しくなった。昨日は主題の”グロボーサバリェガータ”のひこばえを購入。200円也。このあたりの品種が確か大きくならないといううろ覚えの感覚、そして余り見かけない、ということも手伝って購入した。

狭い門周りに鉢植えで植えて、置いた。家族が増えた、という感覚だ。自分の家の家族のほかに、たくさんのアマガエル、亀2匹、オオクワガタ雄1頭、メダカ、そして草木たち。小さな王国(笑)、というところであろうか。