夢見るように、考えたい

池田晶子さんの喝、”悩むな!考えろ!”を銘としております。

アマゾンプライムでタランティーノのOnce upon a time in Hollywoodを2回見たこと。タランティーノの女優は酔うとすべからく鼾をかくこととか。

f:id:mamezouya:20231010045535j:image

今日の体重63.4kg、体脂肪10.1%。

昨日はなんだかんだでたくさん食べた気がするが、比較的長くねると体重が落ちるようだ。

スポーツセンターでトレーニングもできた。なんだか安心。

さて、表題通りアマプラでワンスアポンアタイムインハリウッドの2回目を視聴した。以下若干のネタバレありますので、未視聴の方はご留意ください。

2回見たことは見たが、1回目は吹き替え、2回は字幕だったので、1回目では理解できていなかったことも字で見ると追加理解できることがあることを感じた。

また当然ながら吹き替えと字幕では言っていることが違う。そのことで受ける印象が違ったりする。

「友達以上妻未満の存在」である2人の9年間の付き合いの終わりの物語だ。

ピットは(保険のため?)相棒にピットブルを(なんかこの子は賞貰ったみたいですね)、デカプリオはイタリア人の新人女優を新妻にもらうが、妻を貰ったことは2人の関係が終わることの暗示かもしれない。

だが、犬が女優になついて、デカプリオに「(妻に)取られるぞ」と脅されながら救急車で運ばれるピットの最後の姿を見ると、こののち二人と一人の女と犬の関係はどうなるのか、という、”これからの関係も推察してね”というタランティーノの惜情をも感じるところである。

2回目を視聴するにあたり、この映画の下敷きになったマンソン信者によるポランスキーの妊娠している新妻殺人の情報を入れてからとなった。

そう思うと最終章のあたり、この事件を頭に入れている米国視聴者は、新妻のカタストロフ的惨状を暗く予感して見たはずだ。

時間も細かく区切られ、あたかも事件再現ドキュメンタリーのテイストもある。ああ、残虐にころされるのか。なんて気の毒な。。。

なんだかこの先は見たくはないぞ。。。。。

という視聴者も(米国には)一定数いたはずだ(日本には多分いない。いても数人レベルか?)。

だがしかし、過去作では出演者にヒトラーを殺させているタランティーノだ。タランティーノの世界ではもちろん造物主はタランティーノである(私も私の創造世界ではちっぽけな造物主であるのだが)。

自身の世界で、6歳であった児童である自身の暗鬱な記憶もまた、”幸福な結末”に書き換えたのである。

最後のあたり、現実には殺された新妻が、デカプリオを自宅に呼び入れるシーン、相当な夜中のはずであるが(もはや夜明け間近か!?)、これは必要なシーンであった。本人ではなく、インターホン越しの、いわば”冥界から蘇生した美女”の声との会話。

その時のBGMが、これこそ”むかしむかし”のディズニータッチの、ほのぼのおとぎ話テイストであったのは、現実の惨状の再現を見ることがなく、意想外のハッピーエンドの提示に、ちょっと”ポカーン”としている米国視聴者の理解と納得を、

呼び起こし強化するための、タランティーノの演出でもあったのだろう。

(アマプラは見放題は期間限定ですね。これはオススメです。これを見てタランティーノの過去作を見ようと思いましたが、他は有料でした。まあ、現実世界でも興行にかかっている映画は限定されているので、ちょっと似ていますね。あとタイトル回収。小技ですが、妊娠中の女優も、新人女優も、酒飲んで眠るとどちらも鼾かいてますね。細かい演出、現実とはこのとおり、というこれも自身の世界観の表出ですよね。そのあたりを2回目はより深く感じました。また裏方のスタントマンであるピットの役割としてのルサンチマンを晴らすために、スタントを使わず自身で演じることで米国映画に名をのこしたリーとの対決を入れ込んだのでは、という解説(推察)をどこかで読みましたが、深く納得しました)