夢見るように、考えたい

池田晶子さんの喝、”悩むな!考えろ!”を銘としております。

5月6日 考えることと読むこと。

今日の体重65.1kg、体脂肪は久々の5%。もはや12%と5%を毎日行ったり来たりである。すこしだけ「宅トレ」したのが効いたかもしれない??

f:id:mamezouya:20240506033716j:image

昨日は宅急便受け取りのため早めに帰宅した。通常はスポーツセンターに行く日であったが、品物は先週終了したグループ展の額2セットとファイル2種。総量で結構重くて大きいので、対面での受け取りが必須だったのだ。

 

展示は東京駅や有楽町駅から歩ける京橋のギャラリーオル・テール様でであった。昨年度も類似の展示に参加させて頂いており、今年度で入っているビルが取り壊し予定であったのだが、取り壊しが中止となったとのことで、来年度もグループ展を行うことになった。

 

グループ展に声をかけてもらうのは、本当にありがたい。様々な分野でプロとして活躍される皆さんに混じっての展示は、身が引き締まるものだ。来年度も頑張って制作したいと思っている。

 

私が住んでいるのは神保町で、ここでも何度も書いたのだが、大学受験ととき東京に来て、残念ながら第一志望に落ちて地方大学へいったわけだが、その時神保町に来るのが一つの目的であった。古本にサブカル系書店。今でもその時の興奮を思い出す。その地に長い年月を経てまあ、単身のワンルームではあるが来て住んでいることは、改めて考えると不思議な感じがする。

 

私は本が好きでマンガが好きで、絵が好きである。こちらもご縁があり銅版画工房に所属させていただき、先般は神保町交差点の鹿島茂さんが関係される共同書店・パサージュソリダにてひと棚の小さなスペースをもつことになった。あまりに小さく、文庫と新書ししか置けないが、そこに小さなファイルを置いて、小さな銅版画を販売したりしている。

 

神保町ではプロの本好きが昼間の妖怪のように跳梁跋扈している。その中に半可通な妖怪の一人としてフラフラするのも楽しいが、私の嗜好を全面に出した本を、買っていただくのも快感である。昨日は芥川龍之介の妻、文による龍之介の思い出を綴った小さな本をお買い上げ頂いた。

 

龍之介の自殺の経緯を表面的になぞるとスキャンダラスな感じがするが、龍之介が文夫人を自分なりに慈しみ、大切に思っていたことが伝わる良書である。

 

神保町には東京堂書店、という本屋がある。すずらん通りの中心的な本屋である。古本の街にある新刊書店だが、その前を通るだけで様々な本の魅力が溢れ出ている感じがする。

 

この前日比谷図書館で、たぶん1973年から2010年までその東京堂書店に勤務された佐野衛さんの著書、「書店の棚 本の気配」を借りた。

 

孫引きになるが、同書に引用されていた孔子論語からの一文を置いておく。

 

「子曰く、吾れ嘗て終日食らわず、終夜寝ねず、以って思う。益無し。学ぶに如かざる也」

論語 衛霊公第一五、吉川幸次郎

「『思』、すなわち空漠な思索、それはたとえ寝食を忘れたものであっても、『

学』すなわち読書による経験の堆積に及ばないことを、もっともはっきりいいきった条である」

論語 吉川幸次郎

 

孔子による読書の必要性の認識である。あくまで「自分」という中で思う事、普通そのことを最重要にも考えうる「思う」は、畢竟「自分」以外の他人の「自分」の歴史的な集積である「本」に及ばない、ということ、自戒もあるいは込めて示されているのか、と個人的には理解している。

 

(単純に、本や昔の絵を通していろいろ知って思う事が楽しいだけなんですが。。)