夢見るように、考えたい

池田晶子さんの喝、”悩むな!考えろ!”を銘としております。

堀内誠一。

堀内誠一氏の仕事を概観する書、”雑誌づくりの決定的瞬間 堀内誠一の仕事―an・an BRUTUS POPEYE 雑誌の黄金時代をつくったアートディレクター堀内誠一”というちょっと長いタイトルの本を購入した。

思わず購入してしまった、というのが正しい。古本、というのはこれだからこまるのである。2000円という値段、状態も良くなかったが、なぜ買ってしまったのか。絵本作家として、或いは世界のイラストレーターの紹介者として堀内を認識していたわけだが、例えば今まで何故に?と思う心惹かれる雑誌があった。思い出すのは”モボ・モガの時代―東京1920年代 (1983年)”という旧平凡出版の本。立ち読みされてボロボロになった雑誌形式のこの本を見つけて、”状態は悪いが雑誌なのでここで買わねばもう出会えない”という思いで購入した(こんな思いで買ったのは、他には荒俣宏”妖精画廊PART2”位しか思いつかない)。そしてこの本でなんとその”モボ・モガの時代”は堀内誠一がAD(アートディレクター)としていわば雑誌を"監督”していた事を知ったのである。
また、同時期になんとも雑誌というものが好きであり、こんな雑誌という保存しにくいスタイル(いわば昔のTVのように)、残したくても残しにくいスタイルで売っていることに苛立ちを感じるくらいに、心惹かれることがあり、例えばそれはBRUTUSという雑誌だった。そしてそのADもなんと堀内だったのである!!

これは仕方ないな、と心楽しい部分も少し奥に秘めつつ僕は観念した。こうなると買うしかない。先ほど見つけて購入を内定していたLONDONのNational Galleryの天使を中心にした洋書300円也、と比較検討しなければならぬわい、などと思いつつ、買える金があれば買ってしまうであろう自分を感じていた。

例えば堀内の仕事では、昔読んで心に残っている本の挿絵が堀内であった、ということもある。例えば少年時代の好きな本ベスト5には入ってくるこの本の挿絵も堀内であった。今朝、知った。

銀のほのおの国 (福音館文庫 物語)

銀のほのおの国 (福音館文庫 物語)

自分には高価な本ではあったが、買うべき本、でもあったようだ。

そんなことばっか言ってるが。