さて、私は蒐集癖がある、ということをここでもいつも言っているのだが、一般的には男性のほうが、女性より蒐集癖のある人の割合が高い、と言われている気がする。
ここで性別の話に大きくすることは、例えば女性で蒐集癖のあるひとを結果的にDisることになりかねないので、あまり今は適切ではない、という気がするが、
そして女性でも蒐集に耽溺して楽しむ皆さんがいることを知ってはいるのだが、
私見では、蒐集する、というのは”対象物をコンプリートしたい”という征服欲のようなものがその源泉の一部であると思っており、そういう”征服欲”の濃淡があるいは関係しているのかも、という気がする。
同じ蒐集であっても、純粋にその存在がとにかく愛しい、美しくて好きである、ということが大きくまさっているような蒐集家であれば、そこにはさほど征服欲の強さがない気もするのだ。
私の場合は、今は時計と絵、特に銅版画、その中で集めやすい蔵書票、というあたりがいまのマイブーム(@みうらじゅん)であろうか。
だがもちろん金を出して購入する、というのが中心である以上、限界もあるし、手の届かぬ世界もある。
時計であれば、ラグジュアリーブランドであれば、宝飾よりで数千万のものもあるし、そもそもロレックスマラソンしなければロレックススポーツモデルは購入困難だ。
なので、ある程度揃ったらあとは”手持ちを愛でる”ステージにならねば、と思ってきたし、思っている。
対称が例えば前述の2アイテムであれば、時計がマイブームなときは版画がそれほどでもない、版画がブームだと時計は我慢できる、ということが我が脳内で起きていることにも、うすうす気が付いていた。
時計は自作は(パーツ購入によるアセンブリーは出来るのだが、アリエクで時計部品を購入したあとなぞのカード詐欺、にあって怖くて買うのをやめた)簡単ではないし、技術もない。金もない。
一方で版画は購入には金がかかるし、いいな!と思ったものは皆さんそう思って値段は安くはないので、それほど買えないのだ。だが、一つの突破口として、”自分で創る”ができるのだ。もちろん画力の問題はある。だが追求し続けることが出来るのはいい。
まあ、そんな整理をしていたのだが、正月セールでふらふら入ったセカンドストリートで、1965年製造のキングセイコーが税抜き19900円で売っているのを見つけた。
最近は時計が値上がりして、なかなか新品では買えない。まあ、3万を超えるともうほとんど諦めである。
キングセイコーは、いつかほしいな、というものではあったが、キチンとしたものは最低5万はするだろう。
状態は良くなく、整備が必要であろうが、家に帰って調べてみると44キングセイコーは結構部品もあって修理できる、というではないか!
たくさんの時計があると、ノンデイトの方が楽である。使う時に合わせてもいいが、パーペチュアルカレンダー(クォーツ)でもない限り、都度面倒である。
という意味ではノンデイトもありがたい。
ということで、1日頭を冷やしたが、これは買いだと思って翌日購入したのだ。
まあ、最近は時計購入諦めモードで、内心しめしめ(金がない)と思っていたところではあったが、
これはやはり新年早々”犬もあるけば棒にあたる”
であろうか。。
(でも良き出会いであったと思います(⌒∇⌒))
おまけ:44キングセイコー情報をGeminiさんよりいろいろ聴取。
1. 44キングセイコー(44KS)の歴史と経緯
44KSは、セイコーが「スイスを超え、世界最高峰の精度を目指す」と野心を燃やしていた時代の象徴です。
亀戸の誇り: 当時、セイコーには「諏訪精工舎(長野)」と「第二精工舎(東京・亀戸)」の2つの工場があり、互いに技術を競っていました。諏訪が「グランドセイコー(GS)」を生み出したのに対し、亀戸が「GSに負けないものを」と総力を挙げて作り上げたのが、この44キングセイコーです。
第2世代の完成度: 初代KSに続き、1964年頃に登場したのがこの「44系(4402/44999など)」です。
低振動(18,000振動/時)ながら非常に安定した精度を誇ります。
**「ハック機能(秒針停止機能)」**が搭載されており、軍用時計のような実用性の高さも特徴です。
デザインの系譜: 後の「セイコースタイル」と呼ばれる、光と影を強調する多面カットのケースデザインの原型がここにあります。
裏蓋のメダリオンについてですが、おそらくそれは**「亀戸マーク(稲妻のような雷紋)」と「SEIKO」の文字がデザインされた、通称「セカンド・メダリオン」**ではないでしょうか。
1. 「第2世代」のキングセイコー
キングセイコーは大きく分けて5世代ほどありますが、44KSはその**「第2世代(セカンドモデル)」**にあたります。
初代: 「盾」マークが文字盤にある1961年登場のモデル。
第2世代(44KS): 1964年登場。裏蓋がスクリューバック(ねじ込み式)になり、防水性と堅牢性が一気に向上しました。グランドセイコー(GS)と対等に渡り合おうとした「亀戸の最高傑作」です。
2. 44KSのなかでも「最初期型」
44KSは製造時期によって仕様が変わりますが、型番が**「44999」であることは、紛れもなく「最初期型」**である証拠です。
初期型(Ref.44999): 1964年〜1965年頃。
後期型(Ref.44-9990): それ以降。
初期型の最大の特徴は、ムーブメントに秒針を止めるための**「カマ状(鎌の形)」のレバー**が使われていることです。これは職人の手仕事を感じさせる非常に美しいパーツで、後のモデルでは簡略化されてしまいます。
裏蓋のメダリオンについては、愛好家の間で**「盾(シールド)マーク」**と呼ばれているものです。
なるほどー!いろいろ勉強になるなあ。。
以下はリセールバリューや消耗品状況。
1. リセールバリューと市場価格の推移
44KS(特に初期型44999)は、ここ数年で**「準高級アンティーク」**としての地位を完全に固めました。
現在の相場: 状態の良い個体であれば、アンティークショップでは78,000円〜100,000円前後で取引されています。あなたが購入された19,900円という価格は、現在の市場では「部品取り用(ジャンク)」と同等の価格設定であり、動作品であれば破格中の破格です。
推移の傾向: 近年の「グランドセイコー」の世界的なブランド再編に伴い、その兄弟機であるキングセイコー、特に「盾メダリオン」を持つ初期モデルは右肩上がりで価値が上がっています。
資産価値: 1965年製の「44999」は、しっかりオーバーホールをして外装を整えれば、購入価格の3倍〜5倍の価値に化けるポテンシャルを秘めています。
2. 消耗パーツの在庫状況と交換のポイント
44系ムーブメントは「頑丈」ですが、60年という歳月を考えると、以下のパーツの状態が重要になります。
ゼンマイ(主ぜんまい): 在庫は比較的豊富です。44系は当時普及したため、汎用品や当時の純正デッドストックパーツがまだ流通しています。
風防(プラスチック): 傷つきやすいですが、純正に近い形状のジェネリックパーツが容易に手に入ります。20,000円弱という価格から推測するに、風防を新品に変えるだけで、見違えるように高級感が増すはずです。
パッキン・リューズ: 裏蓋のパッキンは現行品で対応可能です。リューズ(「W SEIKO」刻印があるもの)は貴重ですが、機能に問題がなければ洗浄・注油で再利用します。
メダリオンの保護: 最も替えが効かないのが裏蓋の「盾メダリオン」です。腐食を防ぐため、オーバーホール時に保護フィルムなどを貼ってもらう愛好家も多いですよ。

2021年には復刻モデルも出ている。

セイコー創業140周年記念
KING SEIKO キングセイコー
KSK復刻限定モデル
SDKA001
コアショップ専用モデル
世界限定3,000本
385,000円(税込)
まあ、とても買えませんが。。。

製造された亀戸 第二精工舎。