春、ささやかな我が庭にも、芽吹きの季節がやってきた。
この時期、庭にでるのは愉しい。
ホスタの葉が、日々大きくなる。
多肉植物はいつの間にか安物のプラスティックの鉢から溢れんばかり。
葉色が好きで、多数あつめたヒューケラ、結構栽培は難しく、消えてしまうこともおおいのだが、生き残った株ははちきれんばかりにまっすぐな茎を伸ばす。
クローバー、ワインレッドの花、黄色の花、どこからかやってきた日本スミレ。
芥子粒ほどの花を咲かす”雑草”たち。
・・・・4年前に引越した時、”植物つき”で購入した我が家。
初めはわからなかったが、元の持ち主(購入時は亡くなっていたが)の丹精は、日が経つ毎にわかってくる。
はかなく、地味な、日本の草花がひっそりと植えられている。毎年、出てくる。
ああ、こんなところにこんな。
時間や、時空を越えて、植物や、スイレン鉢や、クンシランを通して会話をしている感じがする。
たまたまの出会い。庭は、特に見てはいなかったが。
たくさんの生命を、同時に受け継いでいた。
こじんまりした品のいい、枯山水の庭だったが、毎年多分庭師さんが来ていたのだろうが、
我が家のサイクルにあわず、購入後は見よう見まねで自分で対応。
勢い、バランスは最悪、伸び放題となった。
すこしストレスはあるが、まあ、それはそれで。。。
もともと結構な植物好き、動物も昆虫も大好きなほうであるが、歳を取ったのか植物好きが昂じてきた。
日当たりや温度、みずやりで下手をすると直ぐに枯れてしまう。
試行錯誤を繰り返すが、なんとか1年保ってくれるとほっとする。
うれしいことにサンルーム付き、今は2匹のクサガメの運動場ではあるが、多分在る程度の温室効果はあるはず。
去年の4月8日に一鉢導入したアガペ、2000円也、1年間無事過ごしてくれた。サボテン・多肉系での鉢物は初めてであるが、動きがないが堅くて形が面白い分、”ひとり”という感じが強い。
生きているのである。
人間のこの”感情”とはちがう、なにかの”思い”を持ってたたずんでいるいる気がする。
昔話でいう”木の精”、人格化してあるが本来ある”植物の意識”それ自体を単に示している、それが”ある”と感じるニンゲンの直感を示している、と思う。
静かに、こちらを、見ているような。
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そんな植物たちの、闘う姿、闘う植物は美しい、というコンセプトの植物屋さんの写真集を読んだ。
クラクラするほど、素晴らしい植物が並んでいる。
本物を見たい、と強く思わせる本だが、本としても一級品だ。
たまたま、図書館に行って借りた本。
昨日はピーター・バラカン氏の新書と共に、一気読み。
なんとも素晴らしい本たちに出合えた。休みはこんなところが、いいですね。
見たことない サボテン・多肉植物 "Remarkable cactus and succulent" by Kohei Oda
- 作者: 小田康平,中谷航太郎
- 出版社/メーカー: 二見書房
- 発売日: 2013/01/11
- メディア: 単行本
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- 作者: ピーター・バラカン
- 出版社/メーカー: 岩波書店
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実店舗も、なんともすばらしいようだ。一度は行って見たい。
何十年も、必死で生きてきた植物が、数千円、数万円、国内最大級のものが30万円で買える。
個人的に買えるかどうかは別にしても、なんとも安いものだと思う。
よき、出会いがあった。