自分がそのままでいられる場所、というものがわかっていて、そういう場にいる、ということほど心地いいことはないだろう。
人生それだけでOK、というキブンにもなってくるほどだ。
仕事や家庭で、これが100%達成されることは初めからは難しいだろう。だが出会いを大切にすれば、そして合わない人との出会いも大切に考えて合わないのならジワリ離れるなどして、
すこしずつそういう場を育てていきたいものだ。
私の場合はやはり版画を作る場所、ということになるだろう。版画というが、まあ一番今合った技法というだけで、別に他の技法でもいいのだが。
版を作って複数枚刷る、というのがなんとも好きなのだ。
2015年正月ころから始めているので、細々ではあるが、もう8年やっていることになる。
作った作品は多くはないが、それでも年に数作作るので20作は行っているだろう。東京で始め、名古屋でも継続し、再び東京で同じ工房でやっている。とにかくプロの方々が多数所属する素晴らしい環境だ。なにもバックボーンはないが、マンガやファンタジー好きなら人生と同じくらいの長さでやってきました、ということだけにしがみついてやっている。
そもそも銅版画というとその名称さえあまり知られていないだろう。ニッチ過ぎる世界である。だがそれがいい。
やっている人に会うだけで楽しい。いろいろすぐに話してしまう。
なんだかんだで身銭を切ってやっているのもいいだろう。展示などにもいろいろ顔を出している。
行くとなにか買いたくなるので、最近は少し控えてはいるのだが。
そして楽しいのは自分の作品を見返すとき。勿論未熟なのだが、結構描いたあとで忘れてしまう。なので見て思い出すのが楽しいのだ。
他の方の作品も楽しい。先週は東京芸大併設のショップで、芸大出身者であろう方々の販売作品を見た。非常に面白かった。
そんな感じでニッチ度を日々上げている感じであるが、つきつめればつきつめるほど面白い世界が隠れている感じがするのである。
(これからもニッチります。(笑))