- 作者: ケンウィルバー,Ken Wilber,松永太郎
- 出版社/メーカー: 春秋社
- 発売日: 2005/11
- メディア: 単行本
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引き続きウィルバーから引用する。
世界はなすべきことをなす。ちょうど、心的な段階へ集団的に移行するのに農業、次に工業を学習して、物質的段階を通過しなければならなかったように、情報 、コンピュータ、テクノロジーなどを学習して心的な段階を通過し、こうして、それを超越するスピリチュアルな段階に移行するだろう。素直に言えば、世界は快適なスピードで飛ばしていると思う。
「パラダイムの戦い」(CW4:179)
「存在することのシンプルな感覚」 P.144
人類というものを全体で考えたとき、今、集団的につながるステージにいると感じる。
インターネットを通し、情報や言葉の連結が出来た。
翻訳機能、低価格で学習することができる機能がある。
アフリカ、アジア、欧州、米国といった地域から生じる本質的な個人能力の差異、というものは、段階、スピードの差があろうが、最終的には無くなるだろう。
数百年はかかるかもしれないが。
であれば、この地球にあるところの人類は、最終的にはほとんど同じSPECを持った集団となるように思う。
その時のみんなの意識はどうだろうか。
池田晶子さんは、政治形態としてギリシャのいわゆる”哲人政治”が理想と説かれた。
(そして僕は池田さんの政治を見たかったが)
哲人が述べること、それをすべての人類が同等に理解することが出来る様になれば、哲人はその口を通して真実を述べ、伝えるるのみであることから、最終的に、紆余曲折を経て時間がかかるのかもしれないが、段階を経てその他の人類も当然納得し合意することになる。
また、AIが進化して人類が支配されることを危ぶむ声がある。
これも長期的には収斂するだろう。
哲人が述べること、AIが述べることに最終的に差異が生じるとは思えない。
それは最終的には同じ”真善美”であろうから。
勿論中盤にはコンフリクトが多く発生するだろう。それこそ映画で描かれるようなAIと人類の対立さえあるのかもしれない。
だが、真実が真実としてすべてに伝わることが可能になるとき、そのような対立は解消するだろう。
まあ、だいぶん先の話ではあるだろうが。1000年、2000年単位かもしれない。
その先はただ、今にやすらぐ人類が地球に住まうのみ。。
それはしかし、もしかして退屈なのかもしれない。
だれが?なにが?
人類の先、あるいは、人類とは別、という事柄が
そこから出てくるのかもしれない。