酒井駒子の新刊を購入。
”はんなちゃんがめをさましたら”
- 作者: 酒井駒子
- 出版社/メーカー: 偕成社
- 発売日: 2012/11/05
- メディア: ハードカバー
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今の日本での絵本作家としては大変気に入っており、その著作も気が付けばたくさんもっている。
同世代で関西人、という共通点もあるかな。また”扉の国のチコ”を彼女を通して知ることもできた。
今月は大変な財政難(苦笑)であり、”本を買わないぞ!”と強く決心していたはずなのだが、本屋のセレンディピティ、恐るべし!
このあたりが本屋の困った魅力、なのだろう。
いや、サイン本だったのですよ。。
サイン本といえば、池田晶子さん。
新刊にサインをされているのを知って、”いつか東京でもいくぞー”と思っていたのであるが、結局それはかなわなかった。
本当に残念に思っている。
大量出版である本を、ある瞬間本当にその作者が手に取りサインをする。
その瞬間にその本は別種の存在となり、密かな光を放つ。
(注:僕の心のなかで)
サイン本を集める人がいるが、その気持ちはよくわかる。
サイン本は”ちょっと違う”のである。
最近では宇野亜喜良氏の展覧会でご本人からサインを頂いた。握手もしていただいた。
美しい絵を産み出す手に接することで、なにかが伝わった気もする。
だから版画にも惹かれる。自ら刷るもの。実は僕はいまだ年賀状はプリントゴッコを使っている。多孔刷り、という版画の一種と思っている。
既に販売は終わっているが、あと何年かの分は材料を確保した。
僕が男であるからなのか、”モノを生み出したい”という思いが自分の中にあることに気づく。
なにか他の人にとって、少しの時間そのものを受け取っていただいて”ああ”と思っていただけたら。
そんな思いで例えば年賀状も刷る(というかプリントゴッコを捺す)のである。
今年もそんな時期がやってきた。今年のテーマをなににするか。基本は”えとと家族”なのであるが。
”はんなちゃん”は作者の一分野と勝手に思っている、”あわいの魔法の時間(幼年期)をすごす少女の、死や幻想とつながる旅”の一つであろう。
- 作者: 酒井駒子
- 出版社/メーカー: 偕成社
- 発売日: 2003/10/01
- メディア: 単行本
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その時間は静謐で、ひんやりしていて、少し恐い。
しかし今回の”はんなちゃん”には心強い現実に引き止めるたびの仲間がいる。
ネコだ。
途中ではんなちゃんはひとりでトイレに行くのだが、
一緒にネコも”用を足す”。
その時の考え込んだようなネコの眼。
ネコを飼っている人しか知らない、あの眼を見て、
”これは買わねば”と思ったのだ。
さて、表記のアイテムもう一つ。
”ヤンキー”。
私は自分のことを”標準語をしゃべれる関西人”と思っているが、それは”単語のイントネーションを変えられる”から。
これができるかどうかが”日本語バイリンガル”の分かれ目だ!と勝手に思っている。
例えばマクドナルド。関西とそれ以外では略し方も違うが(”マクド”と”マック”)、イントネーションも違う。
そしてこの”マクド”、この”濁音の気持ち悪さ的気持ちよさ”こそが”ヤンキーテイスト”に繋がるのである。
”マクド”の”ド”は、例えば”やってまうど”とか(失礼)、”なにやっとんどい、こら”(これまた失礼)というようなちょっと関西でも局地系なおどし言葉の”ド”と同じ、”祝祭的品のわるさ””お祭り感”が非常に籠っているのを感じるのは僕だけであろうか。
”マクドにいくど”というノリですな。
まあ、僕は関西を離れて大分たつので、言葉は外からの変化を受けておらず、どちらかというと個人的なことば(それも仕事中はなぜか標準語、ただし相手が非関西人の場合)となってしまっているので、現関西在住の皆さんの同意を得ることができるかどうかはわからないが。。
そんな”イントネーション違い”の言葉の一つが”ヤンキー”。
関西イントネーションで”ヤンキー”と言ったときの”語感の品のなさ”が相俟って、その言葉を言うだけで、聴くだけで、”ヤンキー”が現出する。まさに目の前にヤンキーがいるような気さえする。
これは一体なんなのか。
言葉の力、イメージ喚起力。経験を一瞬にして呼び出す力。
で、そのヤンキーテイスト、ですが、これは自分の中に結構あることに気づいている。
それは例えばキャラクターTシャツだったり、フライトジャケットワッペンだったり、クローズやクローバー好きだったり。
古くは”湘南爆走族”、好きだったなあ、
というやつだったり。
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そんなものが基本”文型”な自分の中に、ドシリとあるのである。
ただ、どうも世間で”これはヤンキー的”とされているものは、イヤなようだが。
まあ、これは”人と同じものはイヤ”という奴だと思うが。。
僕が思う”ヤンキーテイスト”とは”過剰の表明”。バッドテイスト、とも繋がる。それをもって人を驚かそう、というのが世間に対するアプローチであるような生き方であり、好みである。
それでいけば、例えば”松井冬子”なんかもそうかもしれない。
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松井さんの場合は、品がいいのだが、その突き抜け感は、僕の定義としては”ヤンキー度”ありである。
いや、けなしているわけではない。大変に気に入っているのであるが。