さて、数日来池田さんの動画を見ることが出来て、特別な印象を持っている。考えて見れば、僕はとうとう生前に池田さんに(例えばサイン会や講演等で)お会いすることはなく、TVにて拝見することさえ無かった。
いわば遅れてきたファン、ということである。
著作や写真をとおしてのみ、池田さんに接してきた。これは例えば、ゲーテや、ユングや、ギュスターブ・モローに接する接し方と同じである。その魂を仰ぎ見て、首筋を痛くしながら走ってゆくがごとく。
これがいいだのわるいだのといっているのではない。そういう方法しかないのである。池田さんの著作にある池田さんを通した”言葉の力”、そう、中学3年生の教科書にあるあの”池田節”全開の素晴らしい文章にもあるとおり、いわば日常接する”神”としての、こうしてPCで打つことが実はあらふしぎ、このたまたま自分として、私としてあるこの一個の魂が、使い使われる不思議な神の技。この”言葉”を通して、池田さんの魂を感じるのである。
図書館で哲学コーナーで池田さんの本をなにげなく1冊手に取った日のことをいまも思いだす。なんだこれは。超巨大は!と?が僕の頭に点灯した。こんな文章があるのか。
それがことばの力であった。言葉によってなにが出来、どこにゆくことが出来るか、そしてそれはちょっとした、しかし正に大転回の気づき、考える、ということを通じてのみ得られる気づきが、もたらすものである。
それは大きく物理的な地球や宇宙を越えた世界である。自分が全部、全部がここに。
そのときの驚きはいまもここにある。こんなものを与えてもらうとは。なんともありがたい。感謝、ただ感謝である。
そのようにして僕は池田晶子、という魂と出合った。
そしていま、動き語る池田さんにまた出合った。
僕のPC環境では声はよくわからない。でもかすかに、わかる。
PCをお好きでなかった池田さんはどうおっしゃるのか、とも思いつつ、ただ、動く池田さんに感動している、のである。
ハタからみれば、なにを舞い上がって。
となることは承知でありますが、
本日も貼り付け。
池田さん2.xls 池田さん3.xls 池田さん4.xls 池田さん5.xls
ご容赦いただきますよう。
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さて、最近とみにフィクションの世界から離れていたのであるが、久しぶりに小説を読んでいる。
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1987年前後に見たミッキー・ローク主演の映画が妙に心に残っていたことを最近思い出して、原作本があるのを知って読んでいる。
ハードボイルドの衣を纏った魂の遍歴の物語。
池田さんが喝破なさった、”この世に不思議なものなどない”
その言葉を思い出させる1冊だ。
そうそう、今回はこの本を読んでいることを書こうと思ってつけたタイトルであり、池田さんがどうこうではありませんので念のため。
読了して思ったこと。それはこの本は、いわば”裏ファウスト”とでもいったものだということだ。映画のタイトルもそういう意味では意味深い。
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この話、再映画化の話もあるそうだがさて。
1978年の作品である