人生は愉快だ 池田晶子 11月11日刊 1500円(税抜き)毎日新聞社、を読んで。
もったいないが、たまらずパラパラと読んでいる。
考えることによって、考えずに与えられて鵜呑みにしてきた言葉とか、意味とか、価値観とかに、言葉によってちゃんと向き合えるかもしれない。池田さんは、それを言葉でずっと示してこられた方だと思うのです。
と、第一回わたくし、つまりNobody賞受賞の川上未映子氏は語る。
さすがに川上さん、言っていることは池田さんのようだ、つまり、本質を突いている。
小林秀雄の付録CDを聞いていても、同じ印象を持つ。
現代人は太陽の美しさは、自分の思いを投影したものと考える。
本当にそうか?太陽は美しくないのか?自分の思いを投影しないと
太陽というものは美しくないのであろうか?
そう問いかけられると、自分がドグマに取り込まれていたことがわかる。それを解き放ってくれる小林秀雄のすごさもわかる。
いろんなことを考えずに鵜呑みにしてきた。
で、それは根本的に間違っている、考えなければ、と思う。
結果は同じであっても。
みんな、本質を突くことの重要性を分かっていて、そして実践している。
すごいなあ。
すごい人がいる、ということは、すごい人に教えてもらわないとなかなかわからない。
理解できなかったりする。
そうだよねえ、わからないよねえ。
じゃあ教えてあげましょう。
といって池田さんに、教えてもらった。
僕は分かる。池田さんを読まなければ、一生プラトンを読むことはなかったであろう。
禅、に惹かれはしていたが、この覚者の見ている風景を垣間見れる
文章に接していなければ、ぜんぜん違ったものになるだろう。
なんというありがたさであろうか。