昨日に引き続きもくじを。
「よのなか科」だと!? −教育
「考えている暇などない」だと!? −情報化社会
食べなきゃいい −食の安全
その一言のお値段は −携帯電話
金にならないのは当たり前 −大学
最初から自由である −言論
活字離れは誰の問題 −読書
やっぱり欲しい −年金
やっぱり要らない −再び年金
以上で第2章 である。
雪深い田舎の中学校90人への講演に出かけた池田さん、純朴で行儀がいい子供たちに言葉を選びながら、つっかえながら伝えたかったこと。
自分とは、精神である。精神であるところの自分を信じなさい。自分を信じられなければ、他人も信じられない。自分を信じるということと、他人を信じるということは、全く同じことである。なぜなら、人間の精神は、それ自体で自他を超えているからである。
田舎の中学生が都会の高校に行くと、とたんに悪くなる、あるいは引きこもる。高校から免疫をつけろと言われ、それで精神を強くするべく哲学を、ということであると。
純朴であるがゆえの弱さ。精神を強くする、ということがなかなかない。
そんな世の中、どのように教育を、という問いに、池田さんは、哲人国家の理念実現の為に、15年後に”池田が文部大臣になります”。
人はこの言葉をどう受け止めるのだろう。僕は面倒くさがりだが、結局人を放っておけない面倒みのよい池田さんの”自分ではどうしようもない”ピュアさを感じる。そしてそこが池田本を読むとき、ぐっとくるところだ。
その時は、今までほとんどいったことのない選挙でもなんでも応援しまっせ、という気持ちになった。
池田さんが、この世で、文部大臣になる機会が無くなったのが、ほんとに残念だ。
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