京都に行った。
朝早く行った。7時12分発のこだまに乗った。本当は光か望(ちょっと漢字にしてみました)乗車予定であったが、アナウンスでこのこだまが京都までは一番早い、といったので飛び乗った。
7時58分くらいに京都につくまで、”日々メモ帖”を取り出して川上未映子・乳と卵について雑感というか思いつく断片思考を書き殴った。
読み終えたこの小説の感想はそんなスタイルもいいかな、と考えて。
ちょっとそこで書きなぐった内容をここに移して見る。
手とネット、というかパソコンではちょっとニュアンスが変わるかもしれないが。
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初潮を迎えんとしている娘と、母。でもいまひとつ自分の娘が重要なターニングポイントにいる、ということをわかってるのか、わかってないのか、たぶん表面的にはぜんぜんわかっていなさそうな感じの母(しかし実は深層というか、皮膚感覚的には、おびえやどうしたらいいんかわからん感でいっぱいのような感じ。それを妹はいろんな違和感で感じている)。
ふたりはにっちもさっちもいかないところにある意味来ていて、それが変な形で吹き出ていて悲鳴のような形でかつていっしょに3人でくらしており、いまは一人東京で暮らす妹(娘にとってはおばちゃん、であるが、多分未婚の母の妹はあまりオバチャンという感じは少ないと思われ)にぶつけられている。
読後感想としては、一気に1日でよみ終わった、というところ(最近は数冊の本を同時進行で読むので、あまり1冊の本を読むスピードは速くない)が自ずから作品のパワーを示している。
緑子(娘)のテーマとしては、精神と肉体のちがわんでいいのに違っていってしまう無常感、個人の閉じた世界にいるのに、生む、というある意味他人の世界を否応なく意識させられる、そしてある意味隷属を意味することもある世界、へ体が勝手に行ってしまう、もうすぐ、不安やで、たすけてよお母さん、というところが大である。でもお母さん、気がつきたくなさそうやし、みたいな。
ヒヨコ舎(川上さんの本を出版したところでもある)編の”本棚”という本に、川上さんの本棚もあるが(これ、心の中を覗く、という意味では、女子更衣室、と根っこは近いところがあるが)、“初潮という切り札”もありましたね。話は違うが、高野文子もあって、これも親近感大きかったが。
あと、お母さんの巻子の方は、いなくなったお父さんにいいように踊らされて、生みたくもない私を生んで、それで間接的にあんたに乳すわれてなくなってもたから、人工的に体にメス入れてまで、胸を取り戻すで、とわけのわからんテンションで集中してるけど、それって結局私が迷惑ということやろ、私がおるから、やりたくもないいやらしい仕事で疲れて、で、同級生からからかわれ、否定したくないけど、否定せざるを得なくて、自己嫌悪もやってきて、ああもうどうしたらええのか、しゃべらんというやりかたでやっと自分の気持ちのあやういバランスがいっぱいいっぱいで保たれる、というか。そんなオーラを出している緑子、どうしたらええんや、夏ちゃん、というところがストレートに本当はいいたけどいえないのは、これは姉としての矜持もちょっとあるんちゃうか、と長男である僕はおもったりする。
この乳をUPする、というのは、男の場合は筋肉かな。しかし、筋肉の場合ははじめからあんまりないひともいる。
また、筋肉は、ステロイドで作り上げる、というプロセスはあるが、注入で即増える、というわけでも無い。
ステロイドでも、鍛えは(少しは)必要であるし、日本の場合は、地味な鍛えが必要である場合も多く、それをやるとちょっと精神も2時的作用としては、強くなってしまうというか、リフレッシュするというか。
乳の場合は、金の差で内容が変わるというか、モニターとかあるというか、ちょっとチープになってしまう部分がより切迫感あり、というか。
ちょっと筋肉とは似てるが違う部分もあるな、と。
しかし、乳を風呂場でがんがん視線を入れる、という部分、最近よんだのはアメリカ人はジムであうと、”でおまえのベンチはなんポンド?”みたいな乗りと、ちょっと今回(?)は違う要素あるが、通常は似ている。
でも、この小説の読後感いいのは、巻子の乳に、あまり他人がからんでないところ、現在の他人がからんでなさそうなところ、である。巻子は、いい母親なのである。いい人なんである。文句をいうべきところは基本的にぜんぜんない、いい人なんである。
3人の閉じた世界の確認ができて、卵を象徴的にぶつけまくる部分で3人の新しい方向性がぐちゃグちゃであるがしかし力強く見えてきて、というこの感覚であろう。
読み終わって、よかったなあ、3人とも、という。
3人が自分の心象世界の住民になったな、というか。住んでください、というか。
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結局やっぱりメモどおりにはならんかった。
でもまあそれもよし、というか、同じこと書いてもつまらんしな
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