”法律とは、「この世」、すなわち相対界を代表する存在である。その裏返しに、哲学、すなわち絶対界とその価値がある。絶対から見れば相対とは、ただの巡り合わせである。日本国、日本国憲法の下に池田某が生まれたのは、ただの巡り合わせであって、それ以上でも、それ以下でもない。相対的存在は、絶対的価値から見れば、相対的価値しか有さないからである。”
池田晶子「考える日々」P.59”人の世で正義を説く人は”
こう聞くとそのとおりなのだが、その世界に自ら到達するのはなかなか難しい。到達してしまえば、それが当たり前であり、真実であり、キバって主張なぞせずとも、そのとおりでしかありえないことがわかる。
そういった世界を開示してくれる書はなんと稀有なことか。
- 作者: 池田晶子
- 出版社/メーカー: 毎日新聞社
- 発売日: 1998/12/01
- メディア: 単行本
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