1998年からサンデー毎日に掲載された、池田晶子”考える日々”の副題である。
”生きる”において必要なものはただひとつ、考える、という行為を通じ善く生きること。
週刊誌的なトピックを扱っても、何年後でも何十年後でも言っていることは普遍(不変)である、という言葉の通り、まったく古さというものを感じることはない。
道徳と倫理の項。
道徳=外からの強制
倫理=内からの自己基準
学校で道徳の時間に真っ先に教えるべきであると思うが、道徳の時間に倫理を教えるという自己矛盾にいきなり入ってしまうことになる。
押し付けである道徳臭さはまったく無い。倫理的であるがゆえの風通しのよさ。
読後、自ら選び取ったものとして、生きてゆこう、と知らず知らず思っている自分に気付く。
”悩むな、考えろ!”という檄に刺激され、この日記をはじめたものの、気がつくとついつい悩んでいる自分を発見する。生まれつきの気質の池田さんと比べ、筋金いりの悩み気質の故
であろうかとも思うが、最近はそれでも池田さんの流儀や真実に触れて昔よりは悩まなくなったような気も少しはしている。