どんなことでもない。生きるとは
考えることができる、ということだ。
長田弘
人生はたぶん「今」しかなくて、もっと考えてみると
捕まえられるような「今」なんて物も、実はないのかも
知れません。
川上未映子
光、射す。 ああ、季節がまた巡ったのだ。
詩人とは、人間と神々の間に投げ出された存在。
老いはじめると、代謝の低下したからだは外部からのエネルギーを
積極的に取り込むようになる。
鳥の声、針葉樹林の香り、濃すぎる青空、鮮やかな緑の苔、
沢の水音、木漏れ陽。
南木圭士
ねがわくば 花の下にて春死なむ
そのきさらぎの望月のころ
植物に意識はあるのだろうか。木立の前にたたずむと、
木に、見られているという感じがある。
葉の落ちた公園の桜の木。均等に並んで、こちらを
見ているような気がする。
ベジタリアン、植物は生きていない、という前提で
あるような。
そうなのだろうか。