読み終わった。
水木さん本人が描いた本はもちろんたくさんあるわけだが、
奥さんがそうして走りつづける作者の傍でどう考えていたのか。
それを知ることは、本人の仕事を知っているために、余計に腑に落ちてゆく、という感覚であった。
先日の日記に書いた宝塚ファミリーランドの”お化け大会”は、昭和46年から始まった、ということがわかった(P.182)。
僕が6歳のころか。家族も招待されてホテルに滞在されたということで、そのとき僕は水木サンと近くにいたことになる。
確かに幾百の催しの中で、リアルな感じがして、こどもゴコロに”夏は宝塚でオバケ”というルーティンが確かにあったのである。
懐かしい事象の、具体化を得た、ということで、なんだかすっきりした。そのころのお気に入りは、オカネを入れるとロボットがおもちゃを取りにいって持ってきてくれる、というやつで、僕はとにかく”ロボットくん”と言ってそれをやるのを楽しみにしていた。
ロボットが自分の言うことをする、というのが、コドモの僕のためにけっこうな距離をとりに行ってくれる、というのが、とてもうれしかったのである。前谷惟光”ロボット三等兵”や、スプロケットというロボットが登場するホン(わんぱくロボット、だったかなあ)がそのころのチェリッシュ本であったことも懐かしい。
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