ほとほと社会人とはいかに自身のメンタルをなんとかキープしながら過ごすかの精神マラソンだなあ、と思う。
小学校入学までは考えてみると精神的ひきこもりであった。他人とのかかわりは難しい。コトバでそう思ってはいなかったが、未熟な精神でそういう意味のことをずっと思っていた。
外敵によるストレスは意識しないときにやってくる。味方としての友人の作り方は、幼児期にはよくわからなかった。
男児というのはやはり精神面で打たれ弱い。年齢相当の進歩というか、女児がわれわれ男児より進んでいることは、接していて感じたものだ。
男児は未発達で暴力的。無意識に。
そう思っていたようだ。
自身の精神が、勿論でこぼこ(人との付き合いが少ないのでメンタルが特に打たれ弱い)であるが、状況を把握する力は自身にはきちんとある、という感覚もあった。
この体の条件で、この精神の弱さで、やってゆくしかない、と思っていた。
小学校1年生の時の気持ちは未だに覚えている。
緊張で精神のハリネズミ状態であった。
集団登校。年上の小学生たち。どうふるまうのがいいのかよくわからない。
自分にうまく自身の感情をコントロールしたり、他人とうまくやる技術があるとは思えなかったし、実際なかったであろう。
だがそういう「準備不足」に関わらず、濃厚な小学校低学年の世界が押し寄せる。
次第に人間関係は「比較」でできている、という風に感じだした。
要は残念ながら「勝ったか負けたか」「強いか弱いか」である。勝って強いのがどうやらいいらしい。
日々の運動能力でその「強さ」を示さねばいけないらしい。
ああ、こまったぞ。
運動能力、特にこの世界で好まれるらしい「球体をうまくコントロールする技術」が今の自身にどうしようもなく不足していることを、ひしひしと感じていた。
ああ、学校は針のむしろだなあ。
だが、このむしろの中に居続けることが、すなわち「生きる」ことなのだ。
そう思っていた。しんどいなあ。。。
そんな時には「マンガ」である。「アニメ」である。
そこに逃げ帰る時が、自身のメンタル力をチャージしてくれる、ということを日々感じていた。
学校で精神がほとほと参っている。帰宅後また「球技を中心とした遊戯」に参入する元気はない。
まあ、虫取りはOKであった。虫は積極的に集めた。
そんな感覚がこの年になってもほとんど同じ形で残っている。
野球やサッカーは自身でプレイすることはない。テニスもやらない。ルールもよくわからない。
麻雀やらない。パチンコもやらない。
やはりアニメにマンガに読書。いくつになってもなんにも変わらないのだ。
だが世間となんとかやってゆくために、嫌々ながらも鍛えたものがある。
まずは「マンガ力」。マンガの知識と模写で鍛えた自分なりの画力。
マンガ好きとは友人となれる。マンガの貸し借りで感想をすこしは伝え合える。貸したことで「貸しがある」という感覚を自分自身が持つことができる。相手がどう思っていても。
ああ、「貸し」とは精神面でいいことなのだな、とわかる。
大学時代には、将来の社会人生活で、「一般人に擬態せねばならない」と思っていた。運動はできないが、なにか運動をやることで、「これやってます」と言い訳をするのが目的だ。めんどくさそうな部活の人間関係も学ばねばならない。
で、フェンシング部に入った。
もともと中学時代はレスリング部があれば入りたかった。まあ、普通はない。柔道ではダメなのだ。投げはできない。いわゆる相撲系、組みあって戦うことは自身に向いている、と思っていた。
球技はありえない。団体競技も無理である。「他人に、チームに迷惑を掛けられないのだが、頑張ってもかけてしまうことが確定している」。これが自己評価であった。
大学にはレスリングはなかったように思う。そして大学デビューではダメなのだ。身体が、できていない。
本当は身体を使うのがいいが、格闘要素がある時点でフェンシングにした。個人技(団体も一応あるが)であるのもいい。
先輩、後輩、酒、というものを学んだ。勉強になった。いい、社会人準備となった。
そう、酒。社会人になってからは、これだけでやってきた。家では基本飲まなかった。それほど、酒好きではない。
苦手な人とのコミュニケーションが、酒が入ればまあ大丈夫、という感覚でいる。これはでかい。メチャ飲んで、メチャ話して、メチャ歌う。これである。
これをして翌日ゲロゲロ状態で会えば、人にもよるが「トモダチ」になれた気がする。自身の気持ちがどこまでも重要なのだ。
あとは酒の力をかりて、この「だらしなくて、めんどくさがりで、甘えたで、それでいてプライドは妙に高い(できるだけ隠そうとはする)」というキャラを正直に出している。だすことができたあとは、ほっとする。
いまだその延長線でやっている。
(メンタル攻撃があると、基本逆キレして対応するのも変わりません。受けすぎると耐えきれない、という感覚があります。そのためには少なくとも「怖い顔(自分比)」はできなければならない、と思っています。キレ、はあまり頻繁に出さない方がいいし、後に人間関係でネガティブに残る部分がありますが、一方で恐れられる面は使わざるを得ない面もある、と思っています。あくまで緊急避難、自身のメンタルがやばい時だけですが)