夢見るように、考えたい

池田晶子さんの喝、”悩むな!考えろ!”を銘としております。

バカの壁。(読まずにコメント)

見たくないものをひとは自らから遮断する。

これが養老 孟司氏が定義する「バカの壁」である、ということを昨日知った。

ベストセラーがベストセラーであることから、すぐに読まない、ということは先日書いた。ブックオフで山積みになっていれば、本来はその本の価値とは関係がないはずなのに、「ベストセラーだからと飛びついて読んだがすぐに売った」→中身は微妙なのかな、という意識が働いてしまう。

そうでもないはずだが、「流行に乗り遅れた。」という忸怩たる想いも相俟ってなんとなくそうしたベストセラーへの敵意のようなものまで生まれる始末だ。

そしてそれを読まなかった自分に対して、「勝ったぞ、偉かった」という謎の脳内賞賛までジワリと湧いてくるのだ。

そして思い出したように、そういえば昔そんな本が売れたよな、という気持ちとなる。

で、結局その内容は知らないままだ。そうか、バカの壁、とは、自身のなかに「知らないままでいる」「知らないままでいい」という「無知=バカ」のバリヤーを壁のように張り巡らす、人間の性(さが)を言ったことばなのか、とやっとわかったのだ。

そして自らのこころの「自然な動きの機能表」を省みる。ああ、たしかにそうだ。嫌なことには目を背けている。

不都合な真実ともいわれる事実に対してであろう。知ることで、自身の個人としての無力感が生まれ、なにも対策を行っていないことを(それはほぼ不可能であるように感じられるが、あくまで「ほぼ」だ)残念に感じるようなことだ。

個人でいけば、最近思っているのはたとえば「殺されるときに苦痛を覚える動物を殺して食べること」だったりするだろう。

一生懸命「仕方がない」と唱える以前に、「知ろうとしない自働の内的自己防衛機能」が働いている。とことん考えると、これは例えば「苦痛を感じてなさそうな植物のみを食べるひと」になりそうな気がする。

そうか、これが「バカの壁」か。

なるほど。

なるほど、と感じるこのことが、「ベストセラー」を生むわけだな~~。

(一度、読んでみたいです(笑))