河合俊雄 ユング を読んでいる。
ユングは自伝の最初でこう述べる。
”私の一生は、無意識の自己実現の物語(歴史)である。”
河合俊雄はそれを受けて言う。
”自己実現とは、文字通り自分自身になることであり、何か違ったものになるのではなくて、はじめからそうであるものになることなのである” (P.16)
はじめからそうである、とはどういうことか。
ユングを知るときのキーワードであるような気がする。
”はじめ”とはなにか。いつをいうのか。なぜ”はじめ”からそうであるのか。
ここで池田晶子さんの一文がやってきた。
”精神には、自分に出会うという以上の喜びは存在しない”
(新・考えるヒント 無私の精神 P.231)
これは同じ魂の持ち主たる小林秀雄を読んだときの池田さんの呟きである。
自分自身になる。自分に出会う。
どこか繋がっている気がする。
ユング―魂の現実性(リアリティー) (現代思想の冒険者たち)
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