この本を借り続けている。なにしろ、名古屋市に1冊しかないし、なぜか1のほうはないようなのだ。
なので1と比較してどうこういえないのであるが、いろいろとインピレーションを得ることができる。また延長しようかと画面を見ると(最近画面で予約ができるようになったのは便利である)、他の方の予約があり延長できないようだ。
こんな古い本だが、やはり名著はお座敷が多いようで。。
P.52 塔。
”前進による改善、つまり新しい方式や工夫による改革は、もちろんはじめは感心させられるものではあるが、時の経つとともに、それらは疑わしくなり、いずれにしても高価につく。それらは決して、全体としては人々の満足や幸福を高めるものではない。たいていは、人間存在のはかない甘味料である。(中略)昔の親方(マイスター)たちは、「すべて急ぐものは悪魔の仕業」というのがつねであった。”
不思議なもので、最近読んだり、感銘を受けたりする人の信条が妙に共通点があるように思う。ユングも電気のない水道のない晩年の生活を満喫している。高島野十郎も、ろうそくと井戸、自給自足だった。わが池田晶子さんも、インターネットいらない、TVも新聞も殆ど、という生活。内田樹氏もエネルギー時代の前に時代に戻ろう、という提案をなさっていたりする。
なんだろう、これは。
多分、頭を落ち着かせて、ものを考えるのによい環境を自然と求めてのことであろう。インプットが多すぎるとアウトプットしている暇がなくなってしまうのではないか、と今考えている。
- 作者: カール・グスタフ・ユング,アニエラ・ヤッフェ,河合隼雄,藤繩昭,出井淑子
- 出版社/メーカー: みすず書房
- 発売日: 1973/05/11
- メディア: 単行本
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