夢見るように、考えたい

池田晶子さんの喝、”悩むな!考えろ!”を銘としております。

2020-06-01から1ヶ月間の記事一覧

光から由来する光。

鈴木大拙「神秘主義」を引き続き拾い読みしている。 東西の叡智、仏陀とエックハルトを比較する、というよりは、 二人が同じ結論に至っているということがわかる。 特にエックハルトはキリスト教の中で異端として扱われるリスクを 賭しての説教であったのだ…

所有からの逃走。

エーリッヒ・フロムの”自由からの逃走”。 得るべきもの、望ましいもの、と感じられ、”他人”もそう思うだろうと”思われる”、 「自由」。 それが与えられ、いわゆる”これが自由”と思われる事々に面したとたん、 ”自由という状態”が要求してくる”義務のようなも…

直線と曲線。

鈴木大拙 神秘主義の中に、仏教の教えと美術との関わりを示そうと試みた、とする部分があった。 大拙のこの本は基本的にいわゆる”西欧人”向けである。聞き手は西欧人であるので、仏教や東洋の考え方は基本皆無である、として語られる。 これがいい。 "私”の…

道。

この言葉を“真理””究極の真理””ロゴス”の意味に用いるのは、道教の人たちである。老子は『道徳経』の中で、この言葉に次のような定義を与えている。 道とは満たされることを何ら必要とせず、 しかも、そこからいくらでも内容を取り出せる空の器のようなもの…