夢見るように、考えたい

池田晶子さんの喝、”悩むな!考えろ!”を銘としております。

2010-04-01から1ヶ月間の記事一覧

レビューしました。 川上未映子。

AMAZONにて川上未映子の対談集”六つの星星”のレビューをしました。ここに再録。「書物でしか許されない世界」世界には様々な文章たちであふれているが、実は眼に見えない境界線を自らの性格としてもっている。その中で本書で川上さんが哲学の師である永井均…

言葉から。

高野野十郎は、写実、ということを大切にした。 出来上がった絵は、自然をそのまま写したように見える。 写真と同じであるが、一つ一つ手で描いてある。花一つを、砂一粒を人間と同物に見る事、神と見る事・・・・・・・・・・それは洋人キリスト教者には不可能 (高野…

青髭。

岩波文庫版ペロー童話集を読んで、こうした童話は宮廷人たちが楽しんで蒐集し娯楽として例えば政務の間に朗読させて楽しむものとして書物として残された、という出自を知った。そういう意味ではオルレアンの少女ジャンヌ・ダルクの盟友であるジル・ド・レイ…

写実の魔術 高島野十郎。

写実をなすこと、それ自体が淫することであった。出来上がるものは自然を写し取ったものである。しかしそれは、一筆一筆、自らが筆で切り取り、作りあげるもの。世界を切り取ること、世界を作り上げること。神の為すべきこと、或いはその似姿。そこに、その…

人間ドックに行った。

人間ドックとは奇妙な言葉である。船の保全修理のドックであるとは思いつつも、犬やドクターを連想している。ドックの2日前には2日分の便を取る必要があり、バリウムを飲んだので下剤を飲んでいる。妙に便と密接な数日間を過ごすことになるが、便を気にする…

桜の季節に。

人生は、過ぎ去って還らないけれども、春は、繰り返し繰り返し来る。一回的な人生と、永遠に巡る季節が交差するそこに、桜が満開の花を咲かせる。人が桜の花を見たいのは、そこに魂の永遠性、永遠の循環性を見るからだ。それは魂が故郷へ帰ることを希うよう…

母たち。

うまく縦に貼り付けられないが。 西欧暮色、河上徹太郎にて引用されているファウストからの挿絵。 画家の名前で検索しても出てこないので、忘れ去られた画家なのかもしれないが。根源的な原初の女神を表すとすればこのようになるのではないか。